刑法各論【第2版】(司法試験定義趣旨論証集)
を発売しました

 Amazonより、「刑法各論【第2版】(司法試験定義趣旨論証集)」を発売しました。
 本書はKindle用電子書籍ですが、Kindle以外の端末やPCからも、無料のアプリを使って利用できます(こちらからダウンロードできます。)。
 Kindle Unlimitedの読み放題対象に設定しているので、既に登録している人であれば、無料で読むことができます。
 以下は、本書の概要及び収録論点の一覧です。

【本書の概要】

1.本書は、司法試験・予備試験の論文式試験対策として、覚えておくと役に立つ刑法各論の定義、趣旨、論証をまとめたものです。
 「論証」の呼称は、本来、旧司法試験時代に、「実行の着手について論ぜよ。」のような設問(問題文が1行であることから、「一行問題」と呼ばれていました。)の解答例として作成された、基本原理・趣旨に遡った長文の理由付けを伴う論述例を意味するものでした。暗記カードのような体裁にされた教材は、「論点ブロックカード」などとも呼ばれていました。その頃の論証は、「論証」の名にふさわしい内容のものだったといえます。しかし、次第にそのような「一行問題」は出題されなくなり、長文の理由付けを覚える必要もなくなりました。それに伴って、「論証」の内容も変化していきました。現在では、「論証」と呼ばれていても、その内容は語義にそぐわないものとなっており、単に「論文用に文章化して覚えておくべき事項」を意味するに過ぎなくなっています。もっとも、「論証」という呼称は今でも受験生がイメージしやすいものとして用いられていることから、本書でも「論証」という呼称を用いています。

2.それぞれの論証については、必要に応じて、「※」で注を付し、論証の意味、論文式試験における答案の書き方等の解説を加えました。一般的な基本書等で十分な説明がない箇所については、かなり詳細になっていることもあります。本書は、論証集の形式を採っていますが、刑法各論の論点に関する解説書としての性質も兼ね備えています。

3.条文や判例集が手元になくても不便を感じないよう、学習の便宜を考慮し、適宜、参照条文・参照判例等に関する情報を付記しました。なお、引用中の「(※注:)」及び下線による強調は、筆者によるものです。

4.各論証には、重要度に応じて、項目ごとにAAからCまでのランクを付しています。AA及びAランクについては、見出しに「☆」マークを付しました。目次で、「☆」マークの付いている論点はAランク以上であるということが分かるので、優先して学習するとよいでしょう。
 刑法に限らず、論文式試験一般において、合否を分けるほどの極端な配点があるのは、「規範の明示と事実の摘示」です。規範を明示することなく事実を摘示しても、十分な配点を取ることはできません。平成27年司法試験の採点実感等に関する意見では、「法的三段論法の意識に乏しい答案も散見された。すなわち……(略)……検討が必要となるそれぞれの規範を述べた上、事実を指摘して、これを当てはめる必要がある。この法的三段論法を意識せず、事実を抜き出して、いきなり当てはめるという答案が散見され、法的三段論法の重要性についての意識が乏しいのではないかと思われた。もとより、前記のように重要度に応じて記述する必要があるから、全ての論述について形式的にも法的三段論法を踏む必要はないが、少なくとも、規範定立を意識した答案が望まれる。」と指摘されています。規範を書くためには、覚えていなければなりません。これと比較して、規範の理由付けは、極めて配点が低い傾向にあることが分かっています。また、理由付けは、規範ほど一字一句覚えなくても、概ね同旨の内容であれば足ります。重要度の記載においては、このような採点傾向も踏まえています。同一の論点であっても、規範については重要度がAであるのに、理由付けの重要度がBやCになっていることが多いのは、そのためです。

5.予備校論証にありがちなものとして、必ずしも必要のない理由付けや場合分けまで論証に含まれてしまっているため、それをそのまま書くと余事記載になってしまう、というものがあります。令和3年司法試験の採点実感では、「規範定立部分については、論証パターンの書き写しに終始しているのではないかと思われるものが多く、中には、本問を論じる上で必要のない点についてまで論証パターンの一環として記述を行うものもあった」と指摘されています。本書では、規範と理由付けの論証を分けて掲載したり、論じるべき場合が異なるものは分けて掲載したりするなど、そのまま覚えて使いやすいものになるよう工夫しました。

6.一般に、論文式試験では、規範の理由付けや他説批判の配点は、再現答案を比較しても差が分からないほど著しく低いのが通例で、刑法も例外ではありません。もっとも、刑法では、従来から、出題趣旨・採点実感において、理由付けや他説批判に言及される傾向があります。例えば、平成21年新司法試験論文式試験問題出題趣旨では、「論述においては、刑法解釈上の論点に関する学説等の立場・見解の相違によって結論が異なり得る個々の問題点については、自らの採る結論のみならず、それが正当であるとする論拠を説得的に論述することが必要である。ただし、その場合、飽くまでも本問の事実関係を前提に、結論を導くのに必要な点を中心に論ずるべきであって、本問の事実関係からかけ離れた一般論や結論を左右しない論点に関する理論的対立の検討に力を注ぐのは、出題意図にかなうものとは言えないであろう。」と指摘され、令和2年司法試験の採点実感では、「一般的に重要と考えられる論点を学習するに当たっては、一つの見解のみならず、他の主要な見解についても、その根拠や難点等に踏み込んで理解することが要請される。」と指摘されています。また、近年の傾向として、理論面を正面から問う出題もみられるようになってきました。そのような傾向変化の兆しも考慮して、本書では、規範の理由付けや他説批判についても、必要と思われるものについては、論証を用意しました。

7.判例等の規範を答案で用いる場合、「(判例)」等を付記して、その旨を示すのが通例です。本書でも、論証において、最高裁判例であれば「(判例)」、高裁判例であれば「(高裁判例)」、地裁・簡裁の裁判例であれば「(裁判例)」の表記を付しています。事件名で判例・裁判例を特定する場合には、「(〇〇事件最高裁判決参照)」のように記載するのが丁寧ですが、論文式試験がCBT方式により実施され、文字数制限が厳格になることを考慮して、本書では、「(〇〇事件)。」という簡略な表記としています。

8.令和8年7月10日現在の法令・判例に準拠しています。

9.通常表示と暗記カード表示の2つの表示形式のものを掲載しました。両者は表示方法が違うだけで、論証の中身は同じです。暗記カード表示は、論点の項目名と論証の間で改ページがされていますので、論点名を見て論証の中身を思い出し、次のページで内容の確認をするという使い方ができます。前半に通常表示のものを掲載し、後半に暗記カード表示のものが掲載されていますので、適宜目次などから選んで利用していただければと思います。

【収録論点の一覧】

【生命・身体に対する罪】

・人の始期
・人の終期
・自殺関与罪における実行の着手時期
・自殺・被殺意思能力
・同意殺・自殺関与における被害者の錯誤
・法益関係的錯誤説批判
・同意があると誤信して殺害した場合の処理
・承諾の存在を認識せずに殺害した場合の同意殺の成否
・承諾の存在を認識せずに殺害した場合の殺人未遂の成否
・堕胎罪の保護法益
・堕胎の意義
・自己堕胎罪の法的性質
・自己堕胎罪と同意堕胎罪・業務上堕胎罪の重なり合い
・胎児性致死傷(症状悪化型)
・胎児性致傷(症状固定型)
・胎児が堕胎罪で独立の客体とされる場合の判断基準(水俣病事件決定の射程)
・水俣病事件決定批判
・遺棄罪の保護法益
・「扶助を必要とする者」(217条)の意義
・保護責任者遺棄罪(218条)における要扶助者の要件
・「疾病」(217条)の意義
・☆単純遺棄罪における「遺棄」(217条)の意義
・☆保護責任者遺棄罪における「遺棄」(218条)の意義
・要扶助者が保護領域から立ち去るのを放置する行為
・要扶助者と保護者の接近を妨げる行為
・不作為の移置は「遺棄」(217条)に当たるか
・作為の置去りは「遺棄」(217条)に当たるか
・☆不保護(218条)の意義
・☆保護責任(218条)の判断基準
・遺棄罪における具体的危険の要否
・殺人罪と遺棄等致死罪の区別
・暴行罪における「暴行」(208条)の意義
・☆傷害罪における「傷害」(204条)の意義
・「傷害」と評価するに足りない程度
・傷害の故意の要否
・現場助勢罪(206条)と傷害幇助の関係
・「前2条の犯罪が行われるに当たり」の意義
・現場助勢行為(206条)の意義
・207条(同時傷害特例)の趣旨
・☆207条の適用要件
・207条の適用要件の理由
・207条の効果
・☆傷害致死事案における207条の適用
・☆207条は傷害罪以外の犯罪類型の致傷結果にも適用されるか
・☆一部に共謀がある場合の207条適用の可否
・☆業務上過失致死傷罪における「業務」(211条前段)の意義
・重過失致死傷罪における「重大な過失」(211条後段)の意義

【自由に対する罪】

・脅迫罪の保護法益
・脅迫罪における脅迫の程度
・「人」(222条)に法人を含むか
・「害」(222条)の意義
・適法行為の告知は「脅迫」に当たり得るか
・強要罪の保護法益
・強要罪における脅迫の程度
・強要罪における暴行の程度
・「人」(223条)に法人を含むか
・義務履行は「義務のないこと」(223条)に当たるか
・義務履行が「義務のないこと」(223条)に当たり得る理由
・☆逮捕・監禁罪の保護法益
・現実的自由説批判
・「人」(220条)の意義(逮捕・監禁罪の客体)
・☆「逮捕」(220条)の意義
・☆「監禁」(220条)の意義
・逮捕・監禁罪の罪質
・☆「よって人を死傷させた」(221条)の意義(逮捕・監禁致死傷における死傷結果の範囲)
・暴行・脅迫を手段として逮捕・監禁した場合の罪数
・逮捕して監禁した場合の罪数
・略取・誘拐罪における「略取」の意義
・略取・誘拐罪における「誘拐」の意義
・略取・誘拐罪と逮捕・監禁罪の罪数関係
・未成年者略取誘拐罪(224条)の保護法益
・親権者は未成年者略取誘拐罪の主体となり得るか
・親権者の1人による未成年者略取誘拐の違法性阻却の判断基準
・「安否を憂慮する者」(225条の2)の意義
・不同意わいせつ・性交等罪の保護法益
・不同意わいせつ罪における「わいせつな行為」(176条)の意義
・不同意わいせつ罪における性的意図の要否
・不同意わいせつ・性交等罪における暴行・脅迫(176条1項1号)の程度
・不同意わいせつ等致死傷罪の原因行為
・不同意わいせつ等致死傷罪の原因行為の理由
・死体は不同意わいせつ・性交等罪の客体となり得るか
・不同意わいせつ等致傷罪における傷害の程度
・不同意わいせつ等致死において殺意ある場合
・不同意わいせつ等致傷において傷害の故意ある場合
・非監護者が監護者と共謀して18歳未満者にわいせつ行為・性交等をした場合
・住居侵入等罪の保護法益
・平穏説批判
・住居侵入等罪の罪質
・☆「侵入」(130条)の意義
・☆立入拒否の意思を積極に明示していない場合
・立入拒否の意思を積極に明示していない場合の考慮要素
・複数権利者の一部の同意のみを得た場合
・「住居」(130条)の意義
・「邸宅」(130条)の意義
・「建造物」(130条)の意義
・「建造物」(130条)は人の起居出入りを本来予定することを要するか
・厳密な土地への定着を要するか
・「看守する」(130条)の意義
・「邸宅」、「建造物」(130条)に含まれる囲にょう地の要件

【名誉、信用及び業務に対する罪】

・☆「名誉」(230条)の意義(名誉毀損罪の保護法益)
・「名誉」(230条)の意義(名誉毀損罪の保護法益)の理由
・「人」(230条1項)に法人を含むか
・「人」(230条1項)の特定性
・☆「公然」(230条1項)の意義
・☆伝播性の理論
・伝播性の理論の理由
・「事実」(230条)の意義
・事実の具体性の程度
・噂の存在を摘示した場合
・「毀損」(230条)の意義
・☆230条の2の法的性質
・事実の公共性の判断基準
・私人の私生活上の行状は事実の公共性を満たすか
・事実の公共性の考慮要素・判断方法
・目的の公益性(230条の2第1項)の判断基準
・真実性の証明(230条の2第1項、3項)の範囲
・☆真実性(230条の2第1項、3項)の錯誤
・夕刊和歌山事件大法廷判決の理論構成
・旧通説批判
・処罰阻却事由説・35条説批判
・インターネット個人利用者も確実な資料、根拠を要するか
・侮辱罪の保護法益
・侮辱罪の保護法益の理由
・名誉感情(内部的名誉)説批判
・「人」(231条)に法人を含むか
・信用毀損罪の保護法益
・「信用」(233条)の意義
・「虚偽の風説」(233条)の意義
・「流布」(233条)の意義
・「毀損」(233条)の意義
・「偽計」(233条)の意義
・☆業務妨害罪における「業務」の意義
・違法な業務は業務妨害罪における「業務」に当たるか
・☆業務妨害罪における公務の「業務」該当性判断基準
・業務妨害罪における公務の「業務」該当性判断基準の理由
・虚偽通報によって妨害される「業務」
・「業務」に当たる公務の要保護性
・☆「威力」(234条)の意義
・「妨害」の意義

【窃盗の罪】

・☆移転罪の保護法益
・「他人の」(235条)の意義
・☆「占有」(242条)は民事上保護されることを要するか
・☆自己物取戻しの違法性阻却要件
・☆「財物」(235条)の意義
・情報媒体の財産的価値
・禁制品は「財物」に当たるか
・☆移転罪における占有の意義
・☆移転罪における占有の要保護性
・☆占有の判断基準(一般論)
・占有の判断基準時
・現実の握持・監視がある場合
・☆排他的支配管理下にある場合
・帰巣本能のある動物が支配領域を離れた場合
・☆置き忘れた場合
・置き忘れた場合の理由
・☆支配意思に基づいて握持・監視の及ばない場所に置いた場合
・支配意思に基づいて握持・監視の及ばない場所に置いた場合の理由
・☆上下・主従関係がある場合の占有の帰属
・☆委託封緘物の場合
・☆死者の占有(生前の占有保護の判断基準)
・☆占有の移転時期(移転罪の既遂時期)
・☆不法領得意思の要否
・不法領得意思の要否の理由
・☆一時使用における排除意思の考慮要素
・機密資料をコピーして返却する場合の排除意思
・☆経済的用法とはいい難い場合の利用意思の肯否
・☆「窃取」(235条)の意義
・☆誤振込金のATMでの引出しは支店長の意思に反するか
・☆244条1項(親族相盗例)の法的性質
・☆244条1項(親族相盗例)の適用に必要な親族関係
・☆親族関係の錯誤
・内縁配偶者への244条1項の適用の可否
・後見人が被後見人所有の財物を横領した場合の255条による244条1項準用の可否

【強盗の罪】

・不動産は1項強盗罪の客体となり得るか
・☆強盗罪における「暴行」(236条)の意義
・☆強盗罪における「脅迫」(236条)の意義
・反抗抑圧を要する理由
・ひったくりにおける「暴行」(236条)該当性の判断基準
・☆現実の反抗抑圧に至らなかった場合
・現実の反抗抑圧がない場合の未遂説批判
・☆「用いて」(236条1項)の意義
・☆既に反抗抑圧状態にある場合の暴行・脅迫の程度
・既に反抗抑圧状態にある場合の暴行・脅迫の程度の理由
・新たな暴行・脅迫不要説批判
・逮捕監禁に当たり得る行為による場合
・☆2項強盗における処分行為の要否
・役務(サービス)の財産上の利益該当性判断基準
・☆利益の具体性・現実性の要件
・☆事実上の債務免脱の具体性・現実性
・事実上の債務免脱の具体性・現実性の理由
・相続による財産承継の具体性・現実性
・相続による財産承継に関する高裁判例批判
・キャッシュカードの暗証番号は財産上の利益に当たるか
・キャッシュカードと暗証番号を併せ持つ利益の具体性・現実性
・キャッシュカードと暗証番号を併せ持つ利益の具体性・現実性否定説批判
・財産上の利益の移転性
・役務(サービス)の移転性
・キャッシュカード奪取者の暗証番号取得に移転性はあるか
・キャッシュカード奪取者の暗証番号取得における移転性否定説批判
・財産上の利益は民事上保護されることを要するか
・☆事後強盗罪における「窃盗」(238条)の意義
・事後強盗罪における「暴行」(238条)の意義
・事後強盗罪における「脅迫」(238条)の意義
・通常の強盗罪と同様に反抗抑圧に足りる程度を要する理由
・☆事後強盗罪における暴行・脅迫の関連性
・☆窃盗機会継続の判断基準
・窃盗機会継続の考慮要素
・☆事後強盗罪の既遂・未遂の判断基準
・強盗予備罪における「強盗の罪を犯す目的」(237条)に事後強盗目的を含むか
・☆事後強盗の暴行・脅迫にのみ加功した共犯
・結合犯説批判
・昏酔強盗罪における「昏酔させて」(239条)の意義
・☆強盗致死傷罪における「強盗が」(240条)の意義
・☆強盗致死傷罪における原因行為の範囲
・強盗致死傷罪における原因行為の範囲の理由
・☆強盗の機会の判断基準
・強盗の機会の考慮要素
・☆240条は死傷結果に故意ある場合を含むか
・強盗致傷罪の成立に暴行の故意を要するか
・☆強盗致傷罪における「負傷」(240条前段)の程度
・強盗致傷罪における傷害限定説批判
・☆強盗致死傷罪の既遂・未遂の判断基準
・強盗傷人未遂罪の成否
・強盗・不同意性交等罪(241条1項)の性質
・強盗・不同意性交等罪(241条1項)における関連性
・強盗・不同意性交等罪(241条1項)における関連性の理由
・強盗・不同意性交等罪(241条1項)における同一機会の考慮要素
・強盗・不同意性交等致死罪の原因行為
・241条3項に殺意ある場合を含むか
・強盗・不同意性交等により負傷させた場合

【詐欺の罪】

・国家的法益に対する詐欺罪の成否
・免状等の詐取による1項詐欺罪の成否
・1項詐欺罪の客体に不動産は含まれるか
・交付が不法原因給付となる場合の1項詐欺罪の成否
・☆詐欺罪における欺く行為(246条1項)の意義
・☆重要事項性の判断基準
・経済事項限定説批判
・相当価格で品質を偽った場合の重要事項性
・☆誤振込の事実の重要事項性
・支払時期の重要事項性
・組戻しの機会の有無で別個の支払となるか(誤振込金払戻時期の重要事項性)
・挙動による黙示の欺く行為
・☆不作為による欺く行為
・超過釣銭の告知義務
・誤振込の告知義務
・被仕向銀行が誤振込を認識すれば告知義務は否定されるか
・キセル乗車における欺く行為
・乗車駅基準説批判(有人改札)
・1項詐欺罪における「交付」(246条1項)の意義
・☆2項詐欺罪における利益移転に意思表示を要するか
・物の引渡請求権は財産上の利益に当たるか
・財産損害発生の要否
・☆詐欺罪における因果関係
・欺罔者以外の第三者に交付させる場合の不法領得意思
・三角詐欺における交付の要件
・権利行使と詐欺
・電子計算機使用詐欺罪における財産上の得喪・変更に係る電磁的記録(246条の2)の意義
・電子計算機使用詐欺罪における「虚偽の情報」(246条の2)の意義
・金融取引における「虚偽の情報」(246条の2)
・☆誤振込金の振込送金情報は「虚偽の情報」(246条の2)に当たるか
・キセル乗車における「虚偽の情報」(246条の2)
・乗車駅基準説批判(自動改札)

【恐喝の罪】

・1項恐喝罪の客体に不動産は含まれるか
・詐欺と恐喝の区別(虚偽を含む脅迫)
・「恐喝」(249条1項)の意義
・恐喝罪における「交付」(249条1項)の意義
・恐喝罪における因果関係
・恐喝者以外の第三者に交付させる場合の不法領得意思
・三角恐喝における交付の要件
・☆権利行使と恐喝
・権利不存在又は存否不明の場合(権利存否の錯誤)
・権利不存在又は存否不明の場合(権利存否の錯誤)の理由

【横領の罪】

・☆(委託物)横領罪の保護法益
・☆(委託物)横領罪における「占有」(252条1項)の意義
・☆委託関係の要保護性
・委託関係の要保護性の理由
・事実上委託関係保護説批判
・☆横領罪における預金の占有
・横領罪における「他人の」(252条1項)の意義
・☆不法原因給付物の他人性
・不法原因給付・不法原因寄託区別説批判
・☆使途を限定して寄託された金銭の他人性
・☆横領罪における「横領」(252条)の意義
・越権行為説批判
・☆(委託物)横領罪における不法領得意思の意義
・(委託物)横領罪の成立に利用意思を要するか
・一時使用における(委託物)横領罪の不法領得意思の判断基準
・同等物による補填意思がある場合
・本人でも行い得ない違法行為であることと不法領得意思
・不動産二重譲渡における「横領」該当性の考慮要素
・☆横領罪の既遂時期
・横領後の横領
・不動産二重譲渡における第2譲受人の共犯としての違法性
・☆業務上横領罪における「業務」(253条)の意義
・遺失物等横領罪の刑が軽い理由
・遺失物等横領罪における不法領得意思
・遺失物等横領罪に排除意思は不要とする高裁判例批判

【背任罪】

・背任罪の保護法益
・☆背任罪の本質
・権限濫用説批判
・「他人のために」(247条)の意義
・事務管理の委託関係を含むか
・☆「他人…の事務を処理」(247条)の意義
・☆対抗要件を備えさせる行為は本人事務の代行か
・登記協力義務は本人がなし得ない旨の批判への反論
・二重抵当事例における背任罪否定説批判
・担保価値保全は本人事務の代行か
・「事務」(247条)の性質
・「事務」(247条)は裁量性を要するか
・☆「任務に背く行為」(247条)の意義
・冒険的取引における任務違背行為の考慮要素
・☆図利加害目的(247条)の意義
・☆「財産上の損害」(247条)の判断方法
・対向的取引における背任罪の共謀の考慮要素
・対向的取引における背任罪の正犯意思の考慮要素
・背任罪と横領罪の関係

【盗品等に関する罪】

・盗品等罪の保護法益
・256条2項の罪の加重根拠
・将来領得される物は盗品等罪の客体となり得るか
・客体となる盗品等(256条1項)の範囲
・領得された金銭を両替して得た金銭は盗品等に当たるか
・盗品等の認識の判断方法
・盗品等の告知の要否(本犯は盗品であることを秘していたが、盗品犯は盗品と知って買い取った場合)
・盗品等無償譲受け罪における譲受け(256条1項)の意義
・盗品等有償譲受け罪における譲受け(256条2項)の意義
・盗品等運搬罪における「運搬」(256条2項)の意義
・☆盗品等運搬罪の罪質(運搬途中の知情・加功の処理)
・☆被害者への有償運搬は「運搬」に当たるか
・盗品等保管罪における「保管」(256条2項)の意義
・☆盗品等保管罪の罪質(保管途中の知情・加功の処理)
・盗品等有償処分あっせん罪における「あっせん」(256条2項)の意義
・あっせんをしたが現実の有償処分に至らなかった場合
・被害者が相手方であっても「あっせん」(256条2項)に当たるか
・本犯との盗品等罪の共犯の成否
・本犯の教唆犯・従犯と盗品等罪の成否・罪数
・親族間盗品等罪特例(257条1項)における親族間の範囲
・盗品等犯相互間に親族関係がある場合の257条1項の適用の可否

【毀棄・隠匿の罪】

・☆器物損壊罪における「損壊」(261条)の意義
・信書隠匿罪(263条)の趣旨

【公共危険罪】

・騒乱罪における「多衆」(106条)の意義
・騒乱罪における「暴行」(106条)の意義
・騒乱罪における「脅迫」(106条)の意義
・騒乱罪における共同意思の要件
・騒乱罪における共同意思の内容
・「首謀者」(106条1号)の意義
・指揮者(106条2号)の意義
・率先助勢者(106条2号)の意義
・付和随行者(106条3号)の意義
・騒乱罪と共犯の成否
・騒乱罪と他罪の関係
・放火罪の保護法益
・現住建造物等放火罪(108条)の加重根拠
・「建造物」(108条、109条1項)の一部か否かの判断基準
・放火罪における「人」(108条、109条1項)の意義
・☆現住性(108条)の要件
・☆建造物の一体性の判断基準
・☆「焼損」の意義
・「焼損」の意義の理由
・効用喪失説批判
・有毒ガスによる公共の危険をもって「焼損」を認め得るか
・無主物又は所有者の同意のある場合における109条、110条の適用
・非現住建造物等(109条)は人の出入りが予定されることを要するか
・建造物等以外放火の客体とならない物
・☆「公共の危険」(109条2項、110条1項、116条2項)の意義
・「公共の危険」(109条2項、110条1項、116条2項)の程度
・☆自己所有非現住建造物等放火罪(109条2項)における公共の危険の認識の要否
・公共の危険(109条2項)認識必要説批判
・☆建造物等以外放火罪(110条)における公共の危険の認識の要否
・公共の危険(110条1項)認識必要説批判
・往来妨害罪における「損壊」(124条1項)の意義
・往来妨害罪における「閉塞」(124条1項)の意義
・往来妨害罪における「往来の妨害」(124条1項)の意義
・往来危険罪における「往来の危険」(125条)の意義
・汽車転覆等致死罪の「人」(126条3項)は車中船中の人に限るか
・往来危険汽車転覆等罪(127条)の汽車等は人の現在を要するか
・往来危険転覆等による致死結果に汽車転覆等致死罪は成立するか

【偽造の罪】

・通貨偽造罪における「行使の目的」(148条1項)の意義
・通貨偽造罪における「偽造」(148条1項)の意義
・通貨偽造罪における「変造」(148条1項)の意義
・偽貨行使罪における「行使」(148条2項)の意義
・偽貨交付罪における「交付」(148条2項)の意義
・偽貨行使による詐欺罪の成否
・収得後知情行使等罪(152条)の法定刑が軽い趣旨
・違法収得後知情行使等への152条適用否定説批判
・収得後知情行使による詐欺罪の成否
・通貨偽造等準備罪(153条)は他人予備を含むか
・通貨偽造等準備罪(153条)の成立に行使の目的を要するか
・☆文書偽造等罪の保護法益
・文書偽造等罪における「文書等」(155条1項1号第2括弧書)の意義
・☆文書偽造罪における「偽造」の意義
・☆文書偽造等罪における作成者の意義
・文書偽造等罪における作成者の意義の理由
・事実説批判
・☆文書偽造等罪における名義人の意義
・☆写しの名義人
・写しの名義人の理由
・原本名義人が名義人となる写し(写真コピー等)の有印性
・内容に変更を加えない写真コピー等の作成者
・☆代理・代表形式の名義人
・代理権・代表権濫用における作成者
・☆承諾がある場合の作成者
・承諾した名義人に共犯が成立し得る理由
・☆通称名を用いた場合の名義人
・☆肩書は名義人の要素となるか
・偽造の程度(既遂時期)
・文書変造罪における「変造」の意義
・☆偽造文書等の「行使」の意義
・公文書偽造罪等における補助公務員の作成権限
・虚偽公文書作成罪における「公務員」(156条)の意義
・非公務員による虚偽公文書作成罪の間接正犯の成否
・作成権限のない補佐公務員は「公務員」、「職務に関し」(156条)に当たるか
・☆私文書偽造等罪における「権利、義務…に関する」(159条)の意義
・☆私文書偽造等罪における「事実証明に関する」(159条)の意義
・電磁的記録文書等偽造等罪と電磁的記録不正作出罪(161条の2第1項)との区別
・有価証券偽造等罪における「有価証券」(162条)の意義
・不正指令電磁的記録に関する罪(168条の2、168条の3)の保護法益
・不正指令電磁的記録作成等罪における「意図に反する」(168条の2第1項1号)の判断基準
・不正指令電磁的記録作成等罪における「意図に反する」(168条の2第1項1号)の判断基準の理由
・不正指令電磁的記録作成等罪における「意図に反する」(168条の2第1項1号)の考慮要素
・不正指令電磁的記録作成等罪における「不正」(168条の2第1項)の判断基準
・不正指令電磁的記録作成等罪における「不正」(168条の2第1項)の判断基準の理由
・不正指令電磁的記録作成等罪における「不正」(168条の2第1項)の考慮要素
・不正指令電磁的記録作成等罪における「与える」(168条の2第1項1号)の意義
・不正指令電磁的記録作成等罪における「記述した」(168条の2第1項2号)の意義
・不正指令電磁的記録作成等罪における「実行の用に供する目的」(168条の2第1項柱書)の意義
・不正指令電磁的記録等提供罪における「提供」(168条の2第1項柱書)の意義
・不正指令電磁的記録作成等罪における「正当な理由がないのに」(168条の2第1項柱書)の意義
・不正指令電磁的記録等供用罪における「実行の用に供した」(168条の2第2項)の意義

【風俗に対する罪】

・死体損壊等罪の保護法益
・死体遺棄罪における「遺棄」(190条)の意義
・「遺棄」(190条)の意義の理由
・死体隠匿行為の「遺棄」(190条)該当性判断基準

【国家的法益に対する罪】

・公務執行妨害罪の保護法益
・非権力的公務は「職務」に含まれるか
・公務執行妨害罪における「執行するに当たり」の判断基準
・☆職務の要保護性(適法性)
・☆職務の要保護性(適法性)の判断方法
・職務の要保護性(適法性)の判断方法の理由
・☆要保護性(適法性)の錯誤
・公務執行妨害罪における暴行(95条1項)の意義
・☆犯人蔵匿等罪における「罪を犯した者」(103条)の意義
・☆犯人蔵匿罪における「蔵匿」(103条)の意義
・☆犯人隠避罪における「隠避」(103条)の意義
・「罰金以上の罪に当たる罪」(103条)の認識の程度
・☆犯人による犯人蔵匿等罪の教唆犯の成否
・犯人による犯人蔵匿等罪教唆否定説批判
・共犯者蔵匿・隠避に犯人蔵匿等罪は成立するか
・☆同時に自己証拠でもある他人証拠の「他人の」(104条)該当性
・虚偽供述の証拠隠滅等罪における「証拠」(104条)該当性
・自己証拠隠滅等教唆による教唆犯の成否
・自己証拠隠滅等教唆否定説批判
・親族の第三者教唆に105条は適用されるか
・犯人が親族を教唆して犯人蔵匿・隠避又は証拠隠滅等をさせた場合
・共犯事件における自己の犯罪事実に係る偽証罪の成否
・偽証罪における「虚偽」(169条)の意義
・主観説の理由
・客観説批判
・偽証罪の既遂時期
・自己の刑事事件における偽証罪の教唆犯の成否
・☆収賄罪の保護法益
・☆収賄罪における「職務」の意義
・収賄罪における「職務」の意義の理由
・☆密接関連行為の判断基準
・「その職務」(197条1項)は現に担当することを要するか
・☆収賄罪における「関し」の意義
・詐欺・恐喝により賄賂を提供させた場合の対価関係の判断基準
・収賄罪における「賄賂」の意義

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